「森の思想」が人類を救う 梅原猛
「『森の思想』が人類を救う」(二十一世紀における日本文明の役割)・・と表紙に書いてある。 この本は1991年に出版。梅原氏のここまでの約30年の研究をまとめた形。
日本という国を俯瞰して見るにはいいかも。読みやすい。
私が夢中になる本の一つは、実際の現場での取材や、一次資料に丁寧に当たっているのか。
斉藤茂吉も賀茂真淵も自分の柿本人麻呂像を形成したときには、自分なりの生きた問題意識で理論を一貫させて到達したのである。しかし我々が柿本人麻呂の実像を追及する際には、茂吉や真淵築いた人物像から出発してはならないのだ。もう一度彼らが人麻呂像を築いた前提に戻って、彼らの仕方でよかったかどうかやり直さなければならない筈である。(梅原猛) 梅原氏が貫いているのはこの姿勢
そしてまた後に続く人も、梅原氏を検証していくことが大切なんだろうなぁ。全ての分野に言えること。
梅原氏が直接取材した資料を全て見てみたい。
こういう大切な一次資料が、全てAIに取り込まれたらいいのに。
「地獄の思想」(日本精神の一系譜)
「日本精神の伝統は、はたして尊王思想や禅だけで捉えうるか。むしろ地獄の思想こそ、人間の苦悩への深い洞察と生命への真摯な態度を教え、日本人の魂の深みを形成してきたのではないか」(「地獄の思想」より) 「葬られた王朝」(古代出雲の謎を解く)
「隠された十字架」(法隆寺論)
山岸凉子に関連した話題で出てきた思い出issac.icon 「海人と天皇」(日本とは何か)
「古代幻視」
「縄文土偶の謎」など
また読んでみたいけど・・・。
「日本発信」の種がいっぱいありそう。